【改正民法債権編】贈与契約

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言、パスポートが得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
今回は、【改正民法債権編】に関して、贈与契約について考えてみたいと思います。

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贈与契約

他人物贈与の有効性を明文化、贈与者の引渡義務等を規定

 

◆贈与の対象になる財産
贈与の対象になる財産について、旧法では「自己の財産」と規定され、贈与者の財産に限るという規定になっていました。

しかし、旧法下においても、贈与契約の時点で自分の物ではなく第三者の物であったとしても、当事者が合意すれば贈与契約が成立すると解釈されてきました。これを「他人物贈与」(他人の財産を目的とする贈与契約)といいます。

そこで、新法では、贈与の対象となる財産の解釈を明文化して、他人物贈与も有効であることを明らかにするため、贈与の対象について「ある財産」と規定しました。
なお、贈与に関する次の規定については、従来の規定がそのまま維持されています。
・定期の給付を目的とする定期贈与が贈与者または受贈者の死亡によって効力を失うという条項(法552条)
・負担付贈与(たとえば、借入れがまだ残っているローン付きで、不動産を贈与する場合)について原則として双務契約の規定が準用されるという条項(法553条)
・贈与者の死亡によって効力を生ずる死因贈与は性質に反しない限り遺贈の規定が準用されるという条項(法554条)

 

◆書面によらない贈与の解除
書面によらない贈与は、贈与について履行の終わった部分を除いて、各当事者が解除することができます(新法550条)。

新法では「解除」となっている規定が、旧法では「撤回」となっていました。撤回とは、民法上、通常は意思表示の効力を消滅させる意味で用いられてきました。
本規定については、旧法時代から他の契約類型では解除と規定されるべき法的効果と解釈されていたため、改正に際して「解除」と規定し直したものです。これは旧法550条と同趣旨の規定であり、改正によって法的効果に変更があるものではありません。

 

◆贈与者の引渡義務等
新法551条1項は、贈与者の引渡義務等について、「贈与者は、贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し、又は移転することを約したものと推定する。」と規定しました。

新法では、特定物(「この絵画」といったように特定された物)は贈与契約時の状態、種類物(「ボールペン10本」のように特定のない物)は特定した時の状態の品質で引き渡すこととされています。推定規定(みなし規定とは異なり反証が認められる規定)なので、反証がない限り、それぞれの段階の品質で引き渡します。これと異なる合意があったと主張する側がその合意を証明できて初めて、合意をベースにした主張ができます。

なお、負担付贈与について、売買における担保責任の規定を準用する規定(法552条1項)は、旧法と同じ内容で維持されています。

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