【任意後見制度】財産管理契約の注意点 老後のライフプラン

世田谷区砧で子供のいないご夫婦、おひとり様の遺言書作成、相続手続き、戸籍収集支援に詳しい行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
パスポート申請、車庫証明申請も多く手掛けております。

今回は、【任意後見制度】に関して、任意後見契約移行型の財産管理契約の注意点 老後のライフプランについて考えてみたいと思います。

 

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【1】「移行型」の活用

財産管理契約の中では、財産の管理のほか本人(委任者)の生活、療養看護に関する事務も委任でき、老人ホーム等への入所契約、入院契約、福祉サービス利用契約などを受任者に任せ契約してもらうことができます。

本人が希望する老人ホームに入るには、その老人ホームと入所契約を締結する必要があります。その際に、本人に判断能力があり自分の意思を受任者にしっかりと伝えることができる状態であれば、受任者は、本人の意思を最大限尊重して委任事務を実行することになるので、希望どおりに本人が入りたい老人ホーム等の施設と契約をした上で、入所することができるでしょう。

しかし、認知症などで判断能力が低下し自分の考えや希望を正確に伝えることができない状態の場合は、速やかに任意後見に移行した上、任意後見人が調査をし判断した結果、本人(委任者)にとって最も良いと思われる施設を決定して入所契約を結ぶということになります。

この場合、任意後見人が本人の希望を知らされていない場合には、本人の希望と異なる施設に入所する結果となるかもしれません。
生活の本拠をどこに定めるのかは本人が決定することですので、任意後見人は、本人の意思に反して入所契約を締結することはできないと考えられます。

しかし、本人が徘徊を繰り返したり、失火を起こすなどの危険があって、一人ではとても生活できない状況の場合には、本人の身の安全を確保するために必要であれば、本人が施設への入所を拒んでも、任意後見人の判断により、施設への入所もやむを得ないものと考えられます。

このような場合を想定して、本人は、普段から受任者(任意後見人将来なる人)に対して入所する施設に関する希望を伝えておく必要があります。
また、財産管理契約を結ぶときにすでにそのような希望があるのなら、契約の中に具体的に盛り込んでおくこともできます。

 

【2】老後のライフプランを作る

自分の老後の人生設計に関しては、それが契約の内容として生かせる事項は財産管理契約の中に盛り込めますが、契約の内容にはなりにくい事項もあります。
本人が希望する事項の中で、例えば、①介護は在宅か施設か、②施設はどこか、③施設に入所した場合自宅をどうするか、④医療にかかるときの治療方法、⑤病院はどこにするか、⑥葬儀や埋葬、墓地についての希望、⑦死亡したときの連絡先などについて、これらの意思表明を文書にしておき、受任者にしっかり承知しておいてもらえれば、本人の希望に沿った財産管理及び療養看護に役立ててもらうことができます。

人は自分で判断し処理できる状態と亡くなるまでの間に、人の支援を受けなければ生活できない時期があります。その場合でも財産管理及び任意後見に関する希望を表明しておくことによって、本人に代わって任意後見人等が行う事務が、本人の希望に沿ったものとなるための助けになると思われます。
そのために、判断能力があるうちに、自分の意思の表明として、老後のためのライフプランを作っておくことは意味があります。

 

【3】かかりつけの病院、医者は変えたくない

高齢者にとって、行き慣れた病院を変えるのは大きな負担です。また、病状を熟知した医者に最後まで診てもらいたいと願っている高齢者も多いでしょう。
このような本人の希望についても、契約文言に入れることは可能です。

しかし、本人の意思であっても、契約の内容にはなりにくい事項も多いと思われます。介護や後見に関する希望を本人の判断能力が低下した後も実行してもらうには、受任者に日頃から伝えておくこと、希望を表明する文書を作成しておくことも必要です。