世田谷区砧で子供のいないご夫婦、おひとり様の遺言書作成、相続手続き、戸籍収集支援に詳しい行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
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今回は、【任意後見制度】に関して、任意後見契約の手続 任意後見契約の終了2について考えてみたいと思います。
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【1】任意後見契約の終了(契約の解除等)
(6)本人が任意後見監督人が選任された後に法定後見開始の審判を受けたとき
ア 任意後見と法定後見との関係については、任意後見制度による保護を選択した本人の意思を尊重(本人の自己決定権を尊重)する観点から、原則として任意後見が優先することとされていますので、家庭裁判所は、任意後見監督人の選任の前後を問わず、「本人の利益のため特に必要がある」と認める場合でなければ、法定後見開始の審判をすることができません(任意後見契約法10条1項)。
「本人の利益のため特に必要がある」とは、以下のような例が考えられます。
①本人が任意後見人に授権した代理権の範囲が狭すぎる上、他の法律行為について法定代理権の付与が必要であるが、本人の精神の状況が任意の授権が困難な状況にある場合
②本人について行為能力が欠けることを理由とする同意権・取消権による保護が必要な場合など。
つまり、任意後見契約によることが本人保護に欠ける結果となるような事情がある場合といえるでしょう。裁判例として、大阪高決平成14年6月5日家裁月報54巻11号54項は、「本人の利益のため特に必要がある」というのは、諸事情に照らし、任意後見契約所定の代理権の範囲が不十分である、合意された任意後見人の報酬額が余りにも高額である、法(任意後見契約法)4条1項3号ロ、ハ所定の任意後見を妨げる事由がある等、要するに、任意後見契約によることが本人保護に欠ける結果となる場合を意味すると解される。」としています。
イ 上記の「本人の利益のため特に必要がある」として、任意後見監督人が選任された後に本人(委任者)につき法定後見の開始の審判がされたときは、任意後見人と成年後見人などの権限の重複・抵触を防止するために、すでに効力が生じていた任意後見契約は当然に終了します(任意後見契約法10条3項)。
権限の重複・抵触を防止するためとは、仮に成年後見人と任意後見人のいずれも選任されているとすれば、同じ法律行為(契約を結ぶことなど)について両者の代理権が矛盾抵触するおそれがありますので、本人の保護と取引の安全という双方の観点から、その併存は認めないこととしたのです。同様のことは成年後見人以外にも、保佐人・補助人と任意後見人の代理権が矛盾・抵触する場合についてもいえます。
【2】任意後見契約の終了の登記の必要性について
任意後見人の代理権の消滅は、その登記をしなければ、善意の第三者に対抗することができません(任意後見契約法11条)。つまり、事情を知らない者に代理権が消滅したことを主張することができません。
したがって、任意後見契約が解除により終了した場合には、必ず終了の登記をしておく必要があります。ただし、家庭裁判所の書記官によって嘱託登記される任意後見人の解任による終了などは登記申請をする必要はありません。