【任意後見制度】任意後見契約の手続 費用や報酬はどうする1

世田谷区砧で子供のいないご夫婦、おひとり様の遺言書作成、相続手続き、戸籍収集支援に詳しい行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
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今回は、【任意後見制度】に関して、任意後見契約の手続 費用や報酬はどうする1について考えてみたいと思います。

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【1】費用と報酬の種類

任意後見契約に基づき後見事務を処理するために必要となる費用・報酬としては、次のようなものがあります。

①任意後見人に対する報酬
②任意後見人の費用(任意後見人の職務遂行に要する費用)
③任意後見監督人の報酬
④任意後見監督人の費用(任意後見監督人の職務遂行に要する費用)

【2】任意後見人の報酬

(1)報酬の決定

任意後見契約は、民法の委任契約の一種であり、任意後見人の報酬については、任意後見契約において特約のない限り、民法の委任規定に準じることとなります。
民法上、受任者が報酬を受けるには、その旨の特約が必要であると規定していますので(民法648条1項)、任意後見契約に特約がなければ無報酬となり、任意後見人は無報酬で事務を行なわなければならないこととなります。

したがって、任意後見人に報酬を支払うか否かは、本人と任意後見人になることを引き受けた者との話し合いで決めることになります。
また、任意後見人に対する報酬の支払いは、任意後見契約の効力が生じたとき(任意後見監督人が選任されたとき)から任意後見人による任意後見事務が開始されますので、そのときから費用を支払うことになります。

(2)報酬の実情

① 受任者が親族の場合
親族の方が受任者となる場合は無報酬とされるのが一般的です。なお、任意後見人の労苦に報いるために、遺言を作成して他の相続人よりも多くの財産を相続させるような一定の配慮をすることもなされています。

また、報酬が社会通念に照らして著しく高額なときは、特別受益(民法903条)と認定され、あるいは公序良俗違反(民法90条)と判断される可能性もあります。

② 弁護士や司法書士、行政書士、社会福祉士などの専門家が受任者の場合の報酬

本人が有する財産や管理事務の内容程度に応じて相当な報酬を毎月定額で支払う約束をすることになります。
司法書士が任意後見人になる場合の報酬は、日常の通常行為における定額報酬額(継続的管理業務に関する報酬)が月3万円前後が相場のようです(司法書士の設立した団体公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートの会員として任意後見を受任していますが、その他業務の報酬「継続的管理業務以外の各種手続き報酬等」についても、当該法人の「報酬基準」で定められています。)。

また、各地域にある社会福祉協議会が法人として任意後見事務を引き受けているところがありますが、その報酬額は一般的に低額のようです(品川区社会福祉協議会の場合、月5000円から3万円の報酬)。

(4)増減額の可否

① 無報酬から有償への変更や当初の報酬額を変更することができます。
当初は報酬額を無報酬と定めていても、その後の本人の生活環境の変化に伴い、任意後見人の事務が大幅に増えるなど、将来、無報酬ということが相当でない場合があります。また、特約により有償とした場合であっても、その後の経済情勢の変化や本人の生活環境の変化に伴い、任意後見人の事務が縮減されたり、逆に増加するなどすることによって、当初定めた報酬額が不相当になる場合が考えられます。

そのような場合には、報酬を得るようにしたり、当初定めた報酬額を変更することができます。任意後見契約締結時に報酬額の変更などができる旨の契約条項が規定されているのが一般的です。

② 報酬額の決定及び報酬額の変更に当たっての留意事項

なお、報酬額の決定や報酬額の変更に当たっては、任意後見契約の効力が発生している場合(任意後見監督人が選任されている場合)には、本人だけでなく任意後見監督人を交えた協議により変更などをすることや、本人がその意思を表示することができない場合には、任意後見監督人による書面による同意を要件とするなどして、第三者から見ても適正な報酬額が定められるような契約条項とすることが必要でしょう。