世田谷区砧で子供のいないご夫婦、おひとり様の遺言書作成、シニア世代の将来設計、終活・相続支援・成年後見制度に詳しい行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
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【葬儀・墓地のトラブルQ&A】Q13 遺体搬送のルールについての記事です。
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【Q13】父が死亡したとき、病院の担当看護師から、「病院に出入りしている葬儀社があるのでそちらに連絡してご遺体を自宅に搬送して下さい」と言われました。
父の遺体は私が自分で自宅まで搬送しようと思っていたのですが、そういうことはできないかのように言われたのですが、自分で父の遺体を搬送してはいけないのでしょうか。
【POINT】
① 遺体の搬送は自分でできるのか
② 遺体の搬送にルールはあるのか
1⃣ 遺体の搬送
① 自分で遺体を搬送することについては、法定伝染病で死亡した場合などの特別な場合を除いて、法令では何ら規制されていませんので、家族の遺体を自家用車で搬送することは自由です。
② しかし、タクシーを使って遺体を搬送することは禁止されています。国土交通省令である旅客自動車運送事業運輸規則14条では、1項で「一般乗合旅客自動車運送事業者は、第52条各号に掲げる物品を旅客の運送に付随して搬送してはならない」とし、第52条12号には「死体」が定められています。また、同規則52条では、旅客は死体を自動車内に持ち込んではならないと禁止しています。
③ 他人の遺体を搬送できるのは、貨物自動車運送事業法に基づき、一般貨物運送業許可(霊柩自動車限定許可)を受けた場合に限定されています。
④ 霊柩自動車限定許可を受けるためには、霊柩車を保有し、遺体を搬送したり安置したりできる施設等を保有していなければなりません。
⑤ 霊柩車には、日本では緑地に白字(事業用)の8ナンバーのナンバープレートが付けられます。
2⃣ 遺体搬送のルール
① 自家用車で家族の遺体を自由に搬送できるといっても、法律によるルールが全くないわけではありません。
② なぜなら、遺体を搬送することは自由にできるとしても、その行為が社会的に悪影響を及ぼすような行為であれば、別の観点からの法規制が加えられることになるからです。
③ たとえば、遺体を物理的に破壊するような方法で搬送すれば、遺体を損壊したものとして、3年以下の懲役に処せられることがあります。
④ また、自宅に搬送した後、適切な処置を行わずに放置した場合、遺体を遺棄したものとして、3年以下の懲役に処せられることもあります。