相続・遺言・成年後見無料相談会のお知らせ

世田谷区砧の車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

本日は無料相談会のお知らせをいたします。

相続、遺言、成年後見について、世田谷区の行政書士5名が無料相談会を開催いたします。私もメンバーの一人になっております。

会場:世田谷区【烏山区民会館 集会室】京王線千歳烏山駅徒歩1分

日時:令和1年9月29日(日)13:00~16:30

(最終受付:16:00)

予約番号 080-7025-8357(受付:行政書士ナカムラオフィス)

ご予約の方優先ですが、飛び込み参加も歓迎です。

皆様のお越しをお待ちしております。

【成年後見制度に関して】私たちにもできることがある!「障害者虐待を発見した場合どうするか?」

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「私たちにもできることがある!「障害者虐待を発見した場合どうするか?」について考えてみましょう。

【Q】高齢者だけではなく障害者に対する虐待を発見した場合にも、通報する義務があると聞きました。それは本当でしょうか?具体的にはどのような行為が障害者虐待に当たるのでしょうか?通報によって不利益を受けることはありませんか?

【A】◆虐待事例

障碍者福祉施設に入所していた障害者が、布団にす巻きにされるなどの体罰を受けたり、過剰な薬物投与を受けていたことが発覚して、その施設が解散に追い込まれたことが、過去にありました。

また知的障害者を従業員として受け容れていた、会社の元社長が従業員である知的障害者に対し、性的暴行などを繰り返していたという事件が発覚し、社会問題化したこともあります。

このような深刻な事態を受け、家庭や障害者福祉施設、職場での障害者虐待を防止することを目的として、平成23年6月に、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(障害者虐待防止法)が成立しました。法律の施行は平成24年10月1日です。

(注)障害者とは、身体・知的・精神障害その他の心身の機能の障害がある者で、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいうとされています(障害者基本法2条1号)。成年後見制度と関係するのは、知的障害者と精神障害者ですが、「障害者」と言った場合には、身体障害者・知的障害者・精神障害者が含まれます。

◆障害者虐待を発見したときも、通報するのが国民の義務

障害者虐待防止法では、①養護者による障害者虐待の場合、②障害者福祉施設従業者等による障害者虐待の場合、③使用者による障害者虐待の場合に、通報義務が課されています。法律では次のように規定されています。

①養護者による障害者虐待

「養護者による障害者虐待(18歳未満の障害者について行われるものを除く※)を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。」(障害者虐待防止法7条1項)※18歳未満の障害者には、児童虐待防止法が適用され、通告の対象とされます。

養護者による高齢者虐待の場合は、高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じていない場合には、「通報するよう努めなければならない。」と通報の努力義務にとどめられていますが、障害者虐待の場合は、「通報しなければならない。」との表現で、より厳しい通報義務が課されています。

②障害者福祉施設従業者等による障害者虐待

「障害者福祉施設従業者等による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。」(障害者虐待防止法16条1項)

③使用者による障害者虐待

「使用者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。」(障害者虐待防止法22条1項)

通報者の情報については、市町村に対し、法律で守秘義務が課されています。従って、通報しても、通報した人が特定される心配はありません。また、障害者福祉施設従業者等は、障害者福祉施設従業者等による虐待を通報したことを理由に、解雇その他の不利益な取り扱いを受けないとされています。使用者による虐待を労働者が通報しても、虚偽の通報等でない限り、解雇その他の不利益な取り扱いを受けないとされているので、ご安心ください。

◆立ち入り調査権

通報を受けた市町村に、立ち入り調査権があることは、高齢者虐待の場合と同様です。法律では、「市町村長は、養護者による障害者虐待により障害者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認めるときは、障害者の福祉に関する事務に従事する職員をして、当該障害者の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。」と規定しています。

◆虐待は殴る・蹴るだけではない⁈

高齢者虐待の場合と同じく、障害者虐待の場合も、虐待は、殴る・蹴るだけではありません。虐待の種類として、次の5つがあげられます。

①身体的虐待

②ネグレクト(障害者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置等)

③心理的虐待

④性的虐待

⑤経済的虐待

【成年後見制度に関して】私たちにもできることがある!「高齢者虐待を発見した場合どうするか?」2

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「私たちにもできることがある!「高齢者虐待を発見した場合どうするか?」について続きを考えてみましょう。

【Q】高齢者の虐待を発見した者には、通報する義務があると聞きました。それは本当でしょうか?本当だとすると何が虐待にあたるのかを知っておきたいと思いますが、具体的にはどんな行為が虐待なのでしょうか?

そして通報すれば市町村はちゃんと対応してくれるのでしょうか?

【A】◆通報義務と通報の努力義務

養護者による高齢者虐待について、通報義務を規定する高齢者虐待防止法7条第1項を分解すると、通報義務が課されるのは

①養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見したこと、

②当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合、

ということになります。

そしてこの場合には、

③速やかに、これを市町村に通報しなければならない、とされています。

これに対して同法7条第2項では、

①前項に定める場合のほか、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、

②速やかに、これを市町村に通報するよう努めなければならない、とされています。

こちらは「通報するよう努めなければならない。」との表現から分かるように通報の努力義務と呼ばれる規定の仕方になっています。つまり、高齢者の生命又は身体に現実に重大な危険が生じていなくても、虐待があった場合には、通報するよう努力しましょう、という規定の仕方になっています。

◆養介護施設従事者等による高齢者虐待

養介護施設従事者等による高齢者虐待について、通報義務を規定する高齢者虐待防止法21条を分解すると、通報義務が課されるのは、

①養介護施設従事者等が、

②その業務に従事している養介護施設又は養介護事業において、

③養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合(21条第1項)や、

④前項に定める場合のほか、養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見したこと、

⑤当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合(21条第2項)、ということになります。

そしてこれらの場合には、

⑥速やかに、これを市町村に通報しなければならない、とされています(21条第1項、第2項)。

また21条第3項では、

①前2項に定める場合のほか、養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、

②速やかに、これを市町村に通報するように努めなければならない。とされています。

このように高齢者虐待防止法は、高齢者の身に重大な危険が生じている程度に応じて、通報義務や通報の努力義務を課すことによって、高齢者を虐待から手厚く保護しようとしているわけです。

◆立ち入り調査権

通報を受けた市町村は、養護者による高齢者虐待により高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがある場合には、高齢者福祉に関する事務に従事する職員らをして、高齢者の住所又は居所に立ち入り、必要な調査や質問をさせることができます。このような立ち入り調査権は、通報を受けた市町村長に課された措置の一例です。

◆殴る・蹴るだけが「虐待」ではない⁉

高齢者虐待防止法では、65歳以上の高齢者に対する次の行為が虐待に当たるとされています。

①身体的虐待

例えば、殴る、蹴る、つねるといった、外傷を生じさせる行為。ベッドや車いすに縛り付ける行為。

②介護や世話の放棄(ネグレクト)

例えば、食事や水を与えない、入浴させない、病院に連れて行かない、長時間放置する、劣悪な環境で生活させたままにしておくといった行為。

③心理的虐待

例えば、酷い暴言、拒絶するような対応や、威圧的な態度などの行為。

④性的虐待

例えば、わいせつな行為をしたり、させたりする行為。下半身を裸にして放置するといった行為もこれに当たります。

⑤経済的虐待

例えば、日常生活に必要な金銭を使わせなかったり、本人の不動産や預貯金を勝手に使ったり、財産を不当に処分したり、不当な方法で高齢者から利益を得る行為。

以上のように、身体への暴力行為だけが虐待ではありません。

【成年後見制度に関して】私たちにもできることがある!「高齢者虐待を発見した場合どうするか?」1

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「私たちにもできることがある!「高齢者虐待を発見した場合どうするか?」について考えてみましょう。

【Q】高齢者の虐待を発見した者には、通報する義務があると聞きました。それは本当でしょうか?本当だとすると何が虐待にあたるのかを知っておきたいと思いますが、具体的にはどんな行為が虐待なのでしょうか?

そして通報すれば市町村はちゃんと対応してくれるのでしょうか?

また、通報したことによって不利益を受けるようなことはないでしょうか?

【A】◆ケアマネージャーが発見した虐待事例

最近、児童虐待と並んで高齢者虐待という言葉がよく聞かれるようになりました。本来、高齢者が虐待されるなどといった事態はあってはならないことですが、実際には、家庭内や施設内で、暴力を振るわれたり、食事を十分に与えられなかったり、挙句の果てには、本人の財産を同居の家族が勝手に費消してしまうといったことが、しばしば見受けられます。

例えば、B市に住む重度認知症のAさん(女性80歳)は、夫を亡くした後、一人息子(50歳)とその妻と同居していましたが、息子夫婦は、自分たちの借金返済のために、母親の年金とアパート収入を勝手に使っていました。そればかりか、自分たちの生活費を捻出するために、母親には必要な介護サービスを利用させず、時折暴力を振るったりもしていました。食事も十分に与えておらず、このため母親は栄養失調状態になっていました。

このケースでは、ケアマネージャーが、母親の身体にできたあざの様子等から虐待を発見し、B市に通報しました。

◆通報を受けた市町村の対応

B市では、事実を確認後、緊急に保護が必要と判断し、母親を老人ホームに入所させました。そしてその後、市長が、母親のために成年後見の申立てを家庭裁判所に行いました。

このようにして、母親は息子夫婦の虐待から保護され、家庭裁判所が選任した成年後見人によって自分の財産を保全され、さらに成年後見人が改めて老人ホームとの間で本人に代わって入所契約を締結することにより、適切な身上監護も受けられるようになりました。

◆通報義務は国民の義務!

心身の能力が低下した高齢者は虐待を受けても、それを虐待とは認識していなかったり、認識していても、救済を求める事ができないでいる場合が少なくありません。

また、家の中の恥は外にさらせないという意識が強く、なかなか高齢の方の虐待は表に出てきませんでした。

そのため、高齢者虐待は、多くの場合、ケアマネージャーやヘルパーといった人たちによって発見されます。しかし、介護の専門職でない一般の人であっても、身近で高齢者虐待を発見する場合もあるでしょう。そのような時は、すぐに、お住いの市町村(市役所、町村役場、地域包括支援センター等)に虐待の事実を通報してください。これは「国民の義務」と言われるもので、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(高齢者虐待防止法)に、「養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。」と明記されています。

通報義務が国民の義務であることは、まだなかなか知られていませんが、私達が地域で目を光らせることで、虐待の被害に遭っている高齢者の方が保護されるきっかけを作ることができるのです。皆さんが通報することによって、市町村が関係機関と連携・協議して、虐待を受けている高齢者にとって最も適切な保護措置をとってくれます。

この点、もし通報したら虐待した側から仕返しされるのではないかといったご心配もあるかもしれません。ですが、市町村には法律で、通報者の情報に関する守秘義務が課されています。また、養介護施設従事者等による虐待を通報したことを理由として解雇その他の不利益を受けないとされていますので、ご安心ください。

虐待は、早期発見が何よりも重要です。これからの高齢社会では、「私達にもできることがある!」という意識で、社会を支えていきたいものです。

【成年後見制度について】成年後見人がつくと戸籍に記載されるって本当ですか?後見登記とは?

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「成年後見人がつくと戸籍に記載されるって本当ですか?後見登記とは?」について考えてみましょう。

【Q】私の母は90歳になりますが、認知症がかなり進行し、日常生活に支障が出るまでになってしまったので、成年後見制度を利用して成年後見人を付けてもらうことにしました。私の親戚にそのことを話したら、「成年後見人がつくと戸籍に載ってしまうよ」と言われました。成年後見人がつくと戸籍に記載っされるというのは本当なのでしょうか?

【A】成年後見に関する相談を受ける際、「成年後見人がつくと戸籍に記載されてしまうのでしょうか?」という質問をよく受けます。答えは「ノー」です。新しい成年後見制度ができる前の禁治産、準禁治産の宣告制度の下では、禁治産及び準禁治産宣告は、戸籍に記載されていました。しかし、平成11年の法改正により、新たに成年後見登記制度が創設され、新しい成年後見制度は、戸籍に記載されることはなくなりました。

新しい成年後見制度では、家庭裁判所で後見、保佐または補助開始の審判がなされ、かつ審判の効力が確定すると、家庭裁判所が法務局に嘱託して審判内容を登記してもらうよう依頼します。これを受けて登記がなされるため、後見人や後見開始の申立てをしたものが、自ら登記の申請をする必要はありません。

ただし、その後、登記内容に住所などの変更が生じた場合は、後見人等が「変更登記」を申請しなければなりません。また、従来の禁治産・準禁治産制度のもとで戸籍に記載されている禁治産宣告・準禁治産宣告は、当然に後見登記に移行するわけではなく、戸籍の記載を消除して後見登記に移行させる場合にも、後見人が「移行登記」を申請する必要があります。さらに、成年被後見人等の死亡により後見等が終了した場合は、成年後見人等は自ら「終了の登記」を申請する必要があります。

任意後見契約を締結した場合、法定後見と同様に、任意後見契約を締結した事実が戸籍に記載されることはありません。任意後見契約の登記が行われるだけです。

ただし、法定後見の場合には家庭裁判所が法務局(東京法務局)に嘱託して登記をしてもらいますが、任意後見の場合は、任意後見契約の公正証書を作成した公証人が法務局(東京法務局)に登記を嘱託します。この点が法定後見と異なります。

相続・遺言・成年後見無料相談会のお知らせ

世田谷区砧の車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

本日は無料相談会のお知らせをいたします。

相続、遺言、成年後見について、世田谷区の行政書士5名が無料相談会を開催いたします。私もメンバーの一人になっております。

会場は世田谷区【烏山区民会館 集会室】京王線千歳烏山駅徒歩1分

日時は令和1年9月29日(日)13:00~16:30

(最終受付:16:00)

予約番号 080-7025-8357(受付:行政書士ナカムラオフィス)

ご予約の方優先ですが、飛び込み参加も歓迎です。

皆様のお越しをお待ちしております。

【成年後見制度について】成年後見人が選ばれるまで待てない場合、どうしたらよいでしょうか?「審判前の保全処分の利用」

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「成年後見人が選ばれるまで待てない場合、どうしたらよいでしょうか?審判前の保全処分の利用」について考えてみましょう。

【Q】一人暮らしをしていた母が脳梗塞で倒れて入院した後、認知症になって現在も入院中です。母には年金の他貸しアパートの家賃収入もありますので、治療費の心配はありませんでした。ところが母が入院してから、年金や家賃が振り込まれてくる母の預金を管理してきた兄が、最近になって母の多額の預金を解約して、自分の借金返済に充てるなどして、使い込んでいることはわかりました。このまま兄に母の預金を管理させ続けていては、母の入院費の支払いさえできなくなってしまいますので、私が母について成年後見の申立てをしました。しかし申立てが認められて成年後見が開始されるまでには、2・3ヶ月はかかるとのことでしたので、それまで兄の預金使い込みを放置しておくことはできません。何とかする方法はないものでしょうか。

【A】お母さまについて、成年後見を開始するかどうかは、家庭裁判所が家事審判で決めます。家事審判はもともと簡易・迅速に事件を処理することを目的としており、平成28年の1年間に全国の家庭裁判所が扱った成年後見関係事件(王権開始・保佐開始・補助開始・任意後見監督人選任)の77.4%が2ヶ月以内の審理期間で結論が出ており、年々短縮される傾向にはあります。

しかし、お尋ねのように成年後見開始の審判が出るまでの間にも、財産を使い込まれたり、どこかに隠されたりして、本人に不利益を生じさせる事態はあり得ます。

そこで家庭裁判所は、そのような必要があるときは申立てにより又は職権で、担保を立てさせることなく後見開始の審判が効力を生じるまで、審判前の保全処分として、財産管理者の選任等をすることができる(家事事件手続法126条1項)ことになっています。財産管理者選任の審判前の保全処分を申し立てるときは、お母さまについて、後見開始の審判を待っていては、兄がお母さまの預金を使い込んでしまうなど、お母さまの権利を保全しておく必要がある事情を具体的に明示する必要があります。選任された財産管理者は、後見人が選任されるまで、本人であるお母さまの代わりに財産の管理を行いますので、兄に対して通帳や印鑑の引き渡しを求めたり、通帳が紛失されている場合は、財産管理者選任の審判書を金融機関に提出して、通帳の再発行手続きを行い、お母さまの預金から払戻しを受けて、それでお母さまの入院費の支払いをすることもできます。

審判前の保全処分としては、その他、例えば子が成年後見開始の審判申立てをし、審判前の保全処分として財産管理者が選任されているのに、退院した本人が認知症のため、度々高額の着物や布団を訪問販売で買ってしまって被害を受けた場合などには、本人を守るために財産管理者の後見を受けるべきことを命ずる後見命令の申立て(家事事件手続法126条2項)をすることもできます。後見命令が効力を生じると、本人が財産管理者の同意を得ないで行った財産の取引行為等を取り消すことができます。

成年後見無料相談会

世田谷区砧の車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は無料相談会のお知らせをします。

成年後見に関する無料相談会を、東京都行政書士会の行政書士で構成される、公益社団法人成年後見支援センターヒルフェの世田谷地区主催で、開催いたします。私もメンバーとなっております。

会場は世田谷区民会館別館【三茶しゃれなーどホール】5階集会室スワン。三軒茶屋駅徒歩3分(世田谷区太子堂2-16-7)

日時は令和元年9月5日 13:00~16:30

予約電話番号03-3426-1519(受付:東村)

予約なしでも相談できます。

皆様のお越しをお待ち申し上げております。

【成年後見制度について】事務管理とは何ですか?応急処分義務(善処義務)とは何ですか?

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「事務管理とは何ですか?応急処分義務(善処義務)とは何ですか?」について考えてみましょう。

◆事務管理とは何ですか?

事務管理(民法697条)というのは、例えば隣家のひとり暮らしの高齢者が、倒れているのを発見した隣人が、高齢者を病院に運んで、高齢者の名前で入院・治療契約をしてあげるように、他人に対して義務や権限がないのに、他人の利益のために他人の生活に必要な仕事を処理する行為のことです。高齢者と隣人が親子であれば、親族間の扶養義務に基づくものですから、事務管理になりませんし、隣人が高齢者の後見人の場合も、身上監護義務がありますから、事務管理ではありません。

事務管理を始めた者は、自分で始めた以上、本人やその相続人または法定代理人が管理できるようになるまで、管理を継続しなければなりませんし、本人の意思や利益に反することが明らかな場合は、管理を中止しなければなりません。

事務管理者は、その事務に従い、最も本人の利益に適する方法で管理すべき義務があるのです。そのほか管理者には、本人への通知義務(民法699条)や事務管理状況・顛末の報告義務(民法701条・645条)、受取物引渡・取得権利移転義務(民法701条・646条)、金銭消費の場合の利息支払等の義務(民法701条・647条)が発生します。

事務管理者は、「本人の身体・名誉または財産に対する急迫の危害を免れさせるために」事務管理を行った緊急事務管理の場合は、悪意又は重過失がない限り、本人に発生した損害の賠償義務は負いませんが、急迫の危害がなければ、受任者と同様、善管注意義務を負うと考えられます。

しかし、事務管理は親切行為となる反面、いらぬお節介となる場合もある上、損害賠償責任まで負わなければならなくなる可能性もあるので注意が必要です。その一方で、事務管理者は本人に対して、事務管理に要した費用の償還請求ができます。

 

◆応急処分義務(善処義務)とは何ですか?

委任関係は、契約が終了しても、委任者と受任者の権利義務が当然に終了するものではありません。委任契約が何らかの事情で終了した場合でも、委任者側に引き継ぎをすることなく受任者が突然仕事をやめてしまっては、困ることがあるからです。そこで、委任者側で事務を処理することができるまでの間に、委任者が測り知れない損害を受けるおそれがある「急迫の事情」があるときは、受任者やその相続人または法定代理人は、必要な処分をしなければならない(民法654条)とされています。これを応急処分義務(または善処義務)といいます。

この応急処分義務は、法律関係が委任関係と似ている被後見人と後見人との間にもあります。(民法874条、876条の5、876条の10、任意後見契約法7条、民法654条。委任契約の一種である任意後見契約に基づく任意後見人には民法654条が直接適用)ので、後見が終了した場合、被後見人側で事務を処理することができるまでの間に、例えば、被後見人の権利が時効で消滅しそうなときなど「急迫の事情」がある場合は、後見人であった者やその相続人・法定代理人・後見監督人は、時効中断の手続きをとるなど、必要な処分をする義務があるのです。

葬儀費用や病院の入院治療費の支払いが、応急処分義務に当たるかどうか検討すると、具体的な事情にもよりますが、これらは通常、本人の相続人が対応すべきで、「急迫の事情」があるとまではいえないのではないかと思います。

応急処分を行った場合、委任が有償だった場合は、受任者は費用の償還請求や報酬請求ができると考えられます。後見の場合も、費用の償還請求や家庭裁判所に報酬付与審判の申立てができると考えられます。

応急処分をすべき期間は、委任者やその相続人・法定代理人が委任事務を処理するまで、後見人などの場合は、被後見人などが能力を回復して自分で財産管理ができるときまで、被後見人などが死亡したときは、その相続人が財産管理ができるときまでです。

後見人等であったものが、善管注意義務に反して応急処分をせず、被後見人等に測り知れない損害を発生させたときは、損害賠償責任を負うことになるので、注意が必要です。

【成年後見制度について】成年後見人は葬儀もしてくれるの?「後見人ができる死後の事務の範囲」

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「成年後見人は葬儀もしてくれるの?後見人ができる死後の事務の範囲」について考えてみましょう。

【Q】はなこさんは85歳です。はなこさんには、遠方に住んでいる妹はおりますが、ずっと疎遠のままです。はなこさんは、夫と一人息子を早くに亡くして以来、一人暮らしをしてきましたが、最近認知症がかなり進んで日常生活も困難になってきましたので、成年後見人を付けてもらうことになりました。成年後見人ははなこさんが死んだ後葬儀等の事務についても対処してくれるのでしょうか?

【A】◆原則は相続人

成年被後見人になったはなこさんが亡くなると、同時に成年後見は当然に終了して、成年後見人の権限もなくなるのが原則です。それは、成年後見制度が、支援を必要とする認知症や精神障害・知的障害のある被後見人の生存中、身上監護や財産管理をして支援していく制度だからです。はなこさんが亡くなると、はなこさんの権利義務は全て相続人である妹さんが受け継ぎます。お尋ねの葬儀などを含めて、はなこさんの死後事務は、通常すべて相続人の妹さんが行うことになります。

◆成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律

しかし、実務上は、遠方に住んでいて、ずっと疎遠だった妹さんが、はなこさんの事後事務を行えない場合等には、成年後見人が、成年被後見人が死亡した後も、一定の死後事務を行う必要が出てきます。はなこさんが亡くなった場合の死後事務として、概ね次の事柄が考えられます。

①はなこさんの死亡診断書(事故死や死因不明の場合には、死体検案書)を入手して死亡届を役所にだすこと、②病院の診療費・入院費の支払いと入院預託金の清算など、③病院から遺体を引き取って、埋葬までの遺体の安置・保存と埋葬を葬儀社に依頼すること、④火葬・埋葬の許可申請と発行される許可証を受け取ること、⑤葬儀社へ火葬・埋葬を依頼すること、⑥病院に残置された私物の引き取りと不用品の廃棄処分の依頼などです。

このように、成年後見人には成年被後見人の死亡後も一定の死後事務をすることが期待されます。このうち死亡届については、後見人(保佐人。補助人。任意後見人)も独自の権限で届出ができます。

では、その他の死後事務についてはどうでしょうか。成年後見人の死後事務については、「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」は平成28年10月13日に施行されて、成年後見人は、成年被後見人の死後も、一定の範囲の事務を行うことができることとされました。ただし、この死後事務を行うことができるのは成年後見人だけであり、保佐人や補助人・任意後見人は含まれません。

改正法(民法873条の2)により、一定の要件のもとに成年後見人がその職務として行うことができるとされた死後事務は次のとおりです。

①個々の相続財産の保存に必要な行為

例えば、相続財産に属する債権について、時効が間近に迫っている場合に、時効の中断を行うことや、相続財産に属する建物の壁が剥がれているのを修繕する等の行為

②弁済期が到来した債務の弁済

例えば、成年被後見人の(生前にかかった)医療費・入院費や公共料金の支払い

③成年被後見人の遺体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産全体の保存に必要な行為

例:遺体の引き取りや火葬・埋葬に関する契約の締結。成年後見人が管理していた成年被後見人所有の動産について、トランクルームに預ける契約の締結。成年被後見人の居宅の電気・ガス・水道等の供給契約を解約すること。債務弁済のために、成年後見人名義の預貯金口座を払い戻すこと。

◆死後事務の要件

成年後見人が死後事務を行うためには次の要件が必要となっています。これは、本来成年被後見人の死後は、その権利義務は全て相続人に引き継がれて、成年後見人の権限は失われるのが原則だからです。

①成年後見人がその死後事務を行う必要があること

②成年被後見人の相続人が、相続財産を管理することができる状態に至っていないとき

③成年後見人が当該死後事務を行うことについて、成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかな場合でないこと

④民法873条の2第3号の死後事務(前記遺体の火葬・埋葬の契約など)を行う場合は、さらに家庭裁判所の許可が必要

◆成年被後見人の葬儀

では、改正法(民法873条の2第3号)によって、成年後見人は成年被後見人の葬儀を執り行うことはできるでしょうか。

葬儀社との間で、遺体の火葬・埋葬の契約をすることは、家庭裁判所の許可を得れば行えますが、改正法でも成年後見人に葬儀を執り行う権限までは与えていません。葬儀には、宗派や規模等によって様々な形態があり、その施行方法や費用の負担などを巡って成年後見人と相続人の間にトラブルが発生するおそれがあるためです。

このように、成年後見人が事後事務の一環として成年被後見人の葬儀を執り行うことはできませんが、後見事務とは別に、個人として参加した人が出した会費により無宗教でお別れ会や偲ぶ会を催すことは制限されないと考えられます。

◆保佐人、補助人、任意後見人の死後事務

では、改正法で死後事務を行うことができる者に含まれていない保佐人や補助人・任意後見人は、被保佐人や被補助人・任意被後見人等の死後事務の必要性が出てきた場合、どうすればいいのでしょうか。

被保佐人や被補助人・任意被後見人本人が亡くなった場合は、成年後見と同じように保佐・補助・任意後見は当然終了して、保佐人や補助人・任意後見人の権限が亡くなるのが原則です。被保佐人や被補助人・任意被後見人本人が死亡した後に、相続人と連絡がとれなかったりしたときなど、一定の死後事務を行う必要が出てくる場合がありますが、死後事務が一切認められないとすると、困ってしまいます。

成年後見人(保佐人・補助人・任意後見人・任意後見監督人)には、「急迫な事情のあるとき」には、例外的に、被後見人等の死後も必要な処分をする応急処分義務(善処義務)の規定(民法874条・876条の5・876条の10・任意後見契約法7条・民法654条)がありますので、急迫な事情のある場合、例えば、被保佐人・被補助人の権利が時効で消滅しそうなとき等、相続人が対応できないときには、死後事務として必要な処分をする義務で対応することが考えられます。

しかし、応急処分義務で成年後見人等(保佐・補助を含む)が行うことができる事務の範囲は必ずしも明確ではありません。葬儀については、成年後見人などの応急処分義務には含まれませんので、この規定を使って成年後見人などが葬儀をすることは勿論できません。

なお、相続人が死後事務を行えない場合は、事務管理(民法697条)として、死後事務を行うことも考えられます。