【成年後見制度について】認知症と診断されたが、裁判所を利用しないで援助してもらう方法は?「社会福祉協議会の日常生活自立支援事業」

世田谷区砧で車庫証明、相続、遺言が得意な行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。

今回は後見制度に関して、「認知症と診断されたが、裁判所を利用しないで援助してもらう方法は?社会福祉協議会の日常生活自立支援事業」について考えてみましょう。

【Q】軽度の認知症と診断されました。今はまだ成年後見制度を利用するまでのことはないと言われましたが、いつ悪化するかわからず不安です。現時点で、そんな私を見守り、援助してもらえる制度として裁判所に申立てをして利用する補助という制度があると聞いたのですが、裁判所を使わないですむ方法はないのでしょうか?

【A】判断能力の不十分な人が、地域において自立した生活が送れるよう、都道府県の社会福祉協議会では、契約に基づき福祉サービス等の利用援助を行う日常生活自立支援事業(地域福祉権利擁護事業)を実施しています。

主な援助内容は、介護保険制度等、福祉サービスの利用援助を柱とし、居住家屋の改修や賃貸借、住民票の届出等、行政手続の利用援助の他、預金の払戻し・解約・預入等、利用者の日常生活費の管理(日常的金銭管理)や各種証書類等、重要な書類の預かり及び定期的訪問による見守り等です。具体的内容は、契約で定められます。

利用者が負担すべき利用料は、訪問1回あたり平均1200円程度(社会福祉協議会によって異なります)ですが、契約締結前の相談に係る費用や生活保護受給世帯の利用料は無料とされています。

対象となるのは、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等、日常生活を営むのに必要なサービスを利用するための情報の入手・理解・判断・意思表示を本人のみでは適切に行うことが困難な方々です。もっとも、本事業は、契約に基づき実施されるため、契約の当事者には、少なくとも本事業の契約内容を理解し、判断し得るだけの能力が必要とされます。

したがって、成年後見制度を利用している成年被後見人、被保佐人、被補助人であっても、本事業の契約締結能力が認められる限り、本人自ら契約を締結し、本事業を利用することができるはずです。ところが、後見制度との併用は、本事業と後見人等との役割分担が不明確になる恐れがあること等から、これまで、原則として認められてきませんでした。また同じ理由から、成年後見人、保佐人、補助人が、本人のために、契約を締結し、本事業を利用することもできないでいました。しかし、現場では、成年後見制度との併用を求める声が強いこともあり、最近では、被保佐人や被補助人であっても、契約締結能力が認められれば、成年後見制度と併用して本事業を利用することが必要とされる場合(権利侵害や虐待等を受ける恐れがあり、日常的な見守り体制が必要な場合や精神的な問題等により、本人からの頻繁な訴えに対してきめ細かな対応や、複数の機関での関わりが必要な場合等)には、被保佐人または被補助人本人自らが契約を締結し、本事業を利用することが徐々に認められるようになってきました。また、成年後見人や保佐人や補助人も、成年後見制度の利用前から、本人が本事業を既に利用していた場合には、成年後見制度と併用して本事業を利用する必要性が認められれば、被後見人や被保佐人、被補助人のために本事業利用のための契約を締結することを認めようという運用が広まりつつあります。

本事業の概要は以上のとおりですが、詳細は実施主体である社会福祉協議会によって異なりますので、ご利用の際は、必ずお住いの市区町村等の社会福祉協議会にてご確認下さい。

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