【任意後見制度】任意後見制度の目指すところ

世田谷区砧で子供のいないご夫婦、おひとり様の遺言書作成、相続手続き、戸籍収集支援に詳しい行政書士セキュリティコンサルタントの長谷川憲司です。
パスポート申請、車庫証明申請も多く手掛けております。
今回は、【任意後見制度】に関して、任意後見制度の目指すところについて考えてみたいと思います。

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【1】認知症患者等の財産管理と療養看護

人は、年を取ると誰もが体力的に衰えてきますし、多くは、物事を判断する能力も次第に衰えてきます。これが進行していくと認知症と言われるような状態となることもあります。

認知症になり、判断能力が低下してきますと、例えば、不動産や預貯金等の財産を自分で管理することが難しくなります。また、病院等で医師の診断・治療を受けようとしても、病院等と医療契約を結ぶこともできませんし、入院のための契約も結べなくなり、身の回りの世話のためのサービスを受ける契約を結ぶことも難しくなります。

さらには、自分に不利益な契約であっても良く判断できずに契約を結んでしまい、悪徳商法の被害に遭うおそれもあり、このような問題への対処が極めて重要になってきます。

 

【2】信頼できる人への委任

認知症等により自分の判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめそういう状態になったときに、自分に代わって、財産を管理してもらったり、医療や介護その他の必要な契約を結んでもらったりすること等を、信頼できる人に頼んでおくということが考えられます。

このような、将来判断能力が低下した場合における財産管理や医療や介護に関する契約等を信頼できる人にお願いし、これを引き受けてもらう契約を任意後見契約といいます。

この任意後見契約には、「即効型」「移行型」「将来型」という3つの類型があり、もっとも多く利用されているのが、「移行型」といわれるものです。

自分の判断能力がしっかりしていても、足が不自由になるとか寝たきりになるとかの、身体的に日常生活等が難しいなどの状況になる場合があります。

そのような場合には、信頼できる人との間で、財産管理や医療や介護に関する契約などを、代わって行ってもらうための一般の契約を結んでおき、それらの事務を行なってもらいます。

そして、将来、判断能力が低下してからは、あらかじめ結んである、任意後見契約に移行して、任意後見監督人の下で、これらの事務を継続して行ってもらうことになります。

 

【3】任意後見契約は「老い支度」

高齢化の進行により、老後はますます長くなります。心にゆとりをもって老後の生活を送りたいものですが、この任意後見契約を結んでおけば、財産管理や療養看護などについて、安心して老後を迎えることができるといえます。

そのようなことから、任意後見契約は、将来の老いの不安に備えた「老い支度」ないしは、「老後の安心設計」であるといわれております。

認知症等により判断能力が低下する前に、自分の財産や収入を有効に活用する手段を用意しておくことが大切なことであり、まさに自己責任で、将来困らないように備えておくことが、極めて重要なことの一つといえます。

なお、任意後見契約法は「精神上の障害」により判断能力が不十分となった状態に対応するものであって、必ずしもお年寄りだけを対象とする制度ではありません。しかし、現実には老後に認知症となったときに備えて、利用する例が大多数ではあります。