世田谷区でおひとり様の終活に悩んでいる方へ|認知症・財産管理・任意後見・死後事務まで、あなたの人生に寄り添う相談先があります

「会社は、いつまで続ければよいのだろう」
「自宅や賃貸不動産は、いつ売却するのがよいのだろう」
「認知症になったら、自分の財産や生活はどうなるのだろう」
「自分が亡くなった後、預金や不動産を希望する人に引き継ぎたい」

世田谷区で暮らすシニア世代の皆さん、このような悩みを抱えていませんか。

終活という言葉を耳にする機会は増えました。しかし、実際に自分のこととして考え始めると、何から手をつければよいのかわからない。調べれば調べるほど、法律や制度の専門用語が出てきて、かえって不安になってしまう。そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ご家族との関係が複雑で、身近な人に相談しにくい方もいらっしゃいます。ご家族がいても、それぞれの事情から頼ることが難しい場合もあります。

私は、世田谷区砧を中心に活動する、寄り添い型シニアライフカウンセラー行政書士の長谷川憲司です。

行政書士として、終活、遺言、相続、任意後見契約、死後事務委任契約などのご相談をお受けしています。また、世田谷版認知症サポーターボランティア団体「オレンジハート」の副代表として、認知症に関する普及啓発活動に携わり、砧あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)と協力した認知症カフェの運営にも取り組んでいます。成年後見支援センターヒルフェでは、電話相談員として長年、成年後見に関する相談にも携わってきました。

こうした活動を通じて感じるのは、終活に必要なのは、制度や手続きの知識だけではないということです。

ご本人が何を心配し、何を大切にし、これからどのように暮らしていきたいと願っているのか。その思いを理解し、一緒に考える人が必要なのです。

この記事では、おひとり様の終活や財産管理に関わる制度を、具体的な事例を交えながらご紹介します。

「自分の悩みも相談してよいのだろうか」と迷っている方に、安心して次の一歩を踏み出していただくための記事です。

1.終活の悩みは、必ずしも一つの窓口だけでは解決できません

終活について調べると、自治体や社会福祉協議会の相談窓口、地域包括支援センター、法律専門職、民間の高齢者等終身サポート事業者など、さまざまな相談先が見つかります。

世田谷区でも、2026年7月に世田谷区終活支援センターが開設され、終活に関する一般相談、弁護士による専門相談、講座の開催などが行われています。また、一定の利用条件を満たす方を対象に、高齢者終身サポート事業「えんのつづき」も実施されています。

公的な相談窓口は、終活の第一歩を踏み出すうえで大切な存在です。どこに相談すればよいのかわからないときや、利用できる制度を知りたいときには、積極的に活用していただきたいと思います。

一方で、終活の悩みは、必ずしも一度の相談で整理できるものではありません。

例えば、次のようなお悩みです。

  • 家族との関係が複雑で、誰に財産を引き継ぐべきか悩んでいる。
  • 会社を経営しているが、引退の時期を決められない。
  • 自宅や賃貸不動産を、いつ売却すればよいのかわからない。
  • 施設への入居を考えているが、まだ自宅で生活したい気持ちもある。
  • 認知症になった場合に備えたいが、今の生活をどのように変えればよいかわからない。
  • 預金、不動産、貴金属などの財産を整理し、亡くなった後の行き先を決めておきたい。
  • 自分の考えを整理したいが、法律や数字の話になると頭がいっぱいになってしまう。

これらは、単に必要な書類を作成すれば終わる問題ではありません。

財産の状況、健康状態、仕事への思い、家族との関係、将来の生活への希望など、さまざまな事情が絡み合っています。

一度話を聞いただけでは、ご本人の本当の気持ちが十分にわからないこともあります。ご本人自身も、話しているうちに初めて気づく思いがあるかもしれません。

だからこそ、私は、手続きを急ぐ前に、まずお話を聴き、今のお気持ちとこれからの暮らしを一緒に整理することを大切にしています。

公的な支援が適している方もいれば、個別の事情に応じて契約内容や財産管理の方法を検討したい方もいます。どちらか一方が優れているということではありません。

大切なのは、ご自身の状況に合った相談先と支援方法を見つけることです。

お問合せ・悩みを整理する:【090-2793-1947】info@khasegyousei.tokyo

2.70歳の女性――会社をいつまで続けるのか、不動産をいつ売るのか

ここで、私が大切にしている継続的な見守りの意味をお伝えするため、ある女性の事例をご紹介します。

※以下は、相談支援の内容をお伝えするために構成した事例です。個人が特定されないよう、設定や細部を調整しています。

「考えなければいけないことはわかっている。でも、決められない」

70歳の女性。ご自身で会社を経営し、これまで仕事を通じて生活を築いてこられました。

一方で、家族関係は複雑です。身近な人に将来のことを相談しようとしても、簡単には話せない事情があります。

会社経営についても、いつまで続けるべきなのか、いつ引退するのがよいのか、明確な答えを出せずにいました。

不動産についても悩みがあります。

所有している不動産をいずれ売却した方がよいのか。売却するとしたら、今なのか、数年後なのか。売却して得た資金で老後の生活を支えるべきなのか。それとも、できるだけ不動産を保有し続けるべきなのか。

さらに、将来、身体が弱ったときには施設への入居も考えなければなりません。しかし、今すぐ施設に入りたいわけではありません。

「まだ自分で仕事もできるし、生活もできる。でも、この先ずっと今のままというわけにはいかないでしょう」

そんな思いを抱えていらっしゃいます。

この女性は、書類や数字を扱うことが得意ではありません。財産の一覧表や収支の数字を並べられると、何を基準に判断すればよいのかわからなくなってしまいます。

だからといって、ご自身の人生を他人に決めてほしいわけではありません。

ご自身で考え、納得して決めたい。しかし、考えるべきことが多すぎて、一人では整理しきれないのです。

毎月の面会で、答えを急がずにお話を聴く

この女性とは、見守り契約に基づき、毎月面会してお話を伺うという関係を続けています。

面会のたびに、必ずしも法律や財産の話ばかりをするわけではありません。

会社の仕事は最近どうなのか。取引先との関係に変化はないか。日常生活で困ったことはなかったか。将来について考える時間は持てたか。

その月にあった出来事や、最近気になっていることをお聞きします。

話題は、仕事のことから不動産のことへ移り、さらに家族との関係や将来の生活への不安へと広がることもあります。

ときには、前月と同じ悩みを話されることもあります。

しかし、同じ悩みであっても、毎月まったく同じ気持ちとは限りません。

先月は「会社を続けたい」という気持ちが強かった方が、今月は「少し仕事を減らしてもよいのではないか」と話されることもあります。

不動産の売却についても、当初は「まだ売りたくない」と考えていた方が、生活資金や管理の負担を整理するうちに、売却という選択肢を現実的に検討し始めることがあります。

私は、そうした気持ちの変化を大切にしています。

もちろん、毎月会って話を聴くだけで、会社の引退時期や不動産の売却時期について、必ず正解が見つかるわけではありません。

不動産の売却には、不動産会社や税理士などの専門家の意見が必要になる場合があります。会社の事業承継や経営判断についても、専門家との連携が欠かせません。

それでも、ご本人が何を大切にしたいのかが整理されていれば、必要な専門家に相談するときにも、判断の軸が見えてきます。

終活とは、人生の選択肢を一つずつ整理すること

この女性にとって大切なのは、「70歳だから会社を辞める」「高齢になったから不動産を売る」「将来が不安だから施設に入る」と、年齢だけを理由に決めることではありません。

ご自身の希望と現実の状況を照らし合わせながら、納得できる選択をすることです。

会社を続ける期間を少しずつ短くするのか。いつ、どの不動産を売却するのか。自宅で生活するために何を準備しておくのか。施設への入居が必要になったとき、どのような条件を優先するのか。

こうしたことを、一度に決める必要はありません。

毎月の面会を通じて、今の暮らしを確認し、考えを整理し、必要な準備を少しずつ進めていく。

その過程で、財産管理の委任契約や任意後見契約などが必要になる場合もあります。

私は、制度に人を合わせるのではなく、その人の暮らしや希望に合わせて制度を考えたいと思っています。

お問合せ・悩みを整理する:【090-2793-1947】info@khasegyousei.tokyo

3.75歳の女性――自分で調べ、自分で納得して決めたい

もう一つ、見守り契約の意味を考えるうえで参考になる事例をご紹介します。

こちらも、個人が特定されないように構成した事例です。

「それは別の窓口へ、と言われるのが嫌なんです」

75歳の女性。とても元気で、知りたいことがあれば、ご自身で徹底的に調べる方です。

わからないことをそのままにしておくのが嫌いで、納得できるまで情報を集め、ご自身の考えを持とうとされます。

一方で、役所などの窓口で相談した際に、「その件は別の窓口へ」と案内される対応には、強い不満を感じることがあります。

もちろん、行政の窓口にはそれぞれ担当業務があり、相談内容に応じて専門の窓口を案内することには合理的な理由があります。

しかし、ご本人からすれば、困っていることを説明するだけでも大変なのに、別の場所でまた最初から説明しなければならない。そうした負担が、相談そのものへの抵抗感につながることもあるのでしょう。

この女性は、自分の死後の財産についても、明確な希望を持っていらっしゃいます。

預金、純金積立、居住している不動産などを整理し、亡くなった後には、甥に財産を引き継がせたいと考えています。

特に、不動産については、甥がそのまま相続する形ではなく、売却して現金化し、その代金を引き継がせる「清算型遺贈」を希望されています。

そのためには、財産の内容を整理し、遺言書の作成や遺言執行者の指定などを検討する必要があります。

毎月の面会では、日々の活動や変化をお聞きします

この女性とも、見守り契約に基づき、毎月面会してお話を伺います。

面会では、財産のことだけを確認するのではありません。

最近はどのように過ごされているのか。どこへ出かけたのか。何か新しいことを始めたのか。ご自身で調べたことについて、どのように考えているのか。

そうした日々の活動についてもお話を伺います。

ご自身で積極的に情報を集め、行動し、考えを深めていく姿は、この女性の大切な個性です。

私は、その主体性を尊重しながら、毎月の面会を通じて、生活の様子や考え方に変化がないかを確認していきます。

例えば、以前は積極的に出かけていた方が、最近は外出を控えるようになった。調べものを楽しんでいた方が、急に複雑な手続きに強い負担を感じるようになった。あるいは、以前から大切にしていた財産の引継ぎについて、考え方が変わってきた。

こうした変化があれば、必要に応じて、その背景やご本人の希望を丁寧に確認します。

ただし、会話や生活の変化だけで、認知症などの病気を判断することはできません。気になる変化がある場合には、ご本人の意向を尊重しながら、医療機関や地域包括支援センターなどへの相談を検討します。

見守り契約は、本人を監視したり、判断を代わりに行ったりするためのものではありません。

ご本人が自分らしく暮らし続けられるよう、日々の様子を知り、必要なときに一緒に考えるための関係づくりなのです。

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4.おひとり様の終活を支える5つの制度

ここからは、将来の不安に備えるために知っておきたい制度をご紹介します。

すべての制度を利用しなければならないわけではありません。大切なのは、ご自身の状況や希望に応じて、必要な備えを組み合わせることです。

① 見守り契約――元気な今から、継続して相談できる関係をつくる

見守り契約は、定期的な面会や連絡などを通じて、本人の生活状況や健康状態、困りごとなどを確認し、必要な支援につなげるための契約です。

おひとり様の場合、日常生活に大きな問題がなくても、将来のことを相談できる相手が身近にいないことがあります。

また、財産管理や任意後見などの契約を結んでも、契約後に本人の希望や生活状況が変化することがあります。

見守り契約によって定期的に話をする機会を設けておけば、そうした変化に気づき、必要な対応を検討するきっかけになります。

例えば、次のようなことを話し合います。

  • 最近の暮らしで困っていることはないか。
  • 通院や服薬、外出などに変化はないか。
  • 財産管理や将来の住まいについて、考えに変化はないか。
  • 家族や友人、近隣との関係で心配なことはないか。
  • 今後、どのような支援が必要になりそうか。

見守り契約は、それ自体で財産管理を代行したり、医療上の判断をしたりする制度ではありません。また、契約を結べば認知症を発見できる、あるいは緊急時に必ず対応できるというものでもありません。

面会の頻度、連絡方法、緊急時の対応範囲などを事前に話し合い、契約内容を明確にすることが重要です。

私が大切にしているのは、毎月の面会を単なる安否確認で終わらせず、本人が安心して話せる関係を育てていくことです。

② 委任財産管理契約――判断能力があるうちに、必要な事務を頼めるようにする

高齢になると、身体の衰えや病気などによって、銀行への手続きや公共料金の支払い、不動産の管理などが負担になる場合があります。

そのようなときに検討できるのが、委任契約に基づく財産管理や事務手続きの支援です。

委任財産管理契約では、本人が判断能力を保っていることを前提に、契約で定めた事務を受任者に依頼します。

例えば、契約内容や金融機関の規定、法令上の制限などを確認したうえで、次のような支援を検討します。

  • 公共料金などの支払いに関する手続き。
  • 財産の状況を整理するための資料作成。
  • 不動産の管理に関する連絡や手続きの補助。
  • 生活上必要な事務についての相談や専門家との連携。

ただし、委任契約を結んだからといって、どのような金融取引や法律行為でも代わりに行えるわけではありません。委任する事務の範囲を明確にし、必要に応じて金融機関などへの確認を行うことが大切です。

また、一般的な委任契約は、本人の判断能力が低下した後も当然にすべての事務を継続できるというものではありません。契約内容や事務の性質、法的な制限を確認する必要があります。

将来、判断能力が低下した場合の支援については、任意後見契約などを別に検討することが重要です。

③ 任意後見契約――将来、判断能力が低下したときに備える

任意後見契約は、将来、自分の判断能力が不十分になった場合に備え、元気なうちに、支援してくれる人と契約を結んでおく制度です。

本人が、将来どのような支援を受けたいのかを考え、支援する人や支援内容をあらかじめ決めておくことができます。

任意後見契約は、公正証書で締結します。ただし、契約を締結しただけですぐに任意後見人の仕事が始まるわけではありません。

本人の判断能力が低下した場合などに、家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで、任意後見契約の効力が生じ、任意後見人による支援が始まります。

任意後見人は、契約で定められた範囲で、財産管理や生活・療養看護に関する法律行為などを行います。

一方で、任意後見人が本人に代わって何でも決められるわけではありません。契約で定められた権限の範囲内で本人を支援し、本人の意思や利益を尊重することが求められます。

例えば、70歳の女性が、将来、自宅での生活が難しくなったときに備え、介護サービスの契約や施設入居に関する手続きなどについて支援を受けられるよう、契約内容を検討することが考えられます。

ただし、任意後見契約だけで、施設への入居時の身元保証、医療行為への同意、死後の手続きなどをすべて引き受けてもらえるわけではありません。それぞれの事項について、別途、対応可能な支援や契約を検討する必要があります。

任意後見契約は、将来の自分を支えるための準備です。どのような暮らしを望むのか、どのような支援を受けたいのかを、元気なうちに考えておくことが大切です。

④ 死後事務委任契約――亡くなった後に必要な手続きを託す

自分が亡くなった後、葬儀や納骨、住まいの整理、各種契約の解約などを誰に頼めばよいのか。

おひとり様にとって、これは大きな心配事の一つです。

死後事務委任契約は、本人が亡くなった後に必要となる事務について、生前に受任者との間で契約を結び、対応を依頼しておくものです。

契約内容に応じて、例えば次のような事項を検討します。

  • 葬儀や火葬、納骨に関する手配。
  • 入院費など、亡くなった後に精算が必要となる費用への対応。
  • 賃貸住宅の解約や家財整理に関する手続き。
  • 電気、ガス、水道などの契約に関する手続き。
  • 関係者への連絡や、その他契約で定めた事務。

実際に依頼できる内容は、契約の定め、法令上の制限、関係機関の取扱いなどによって異なります。

また、死後事務委任契約だけで、相続財産を自由に処分できるわけではありません。預貯金や不動産などの相続財産の処分については、遺言や相続に関する法律関係を別途整理する必要があります。

例えば、75歳の女性が、自分の死後に必要となる手続きを誰かに託しておきたいと考えた場合、死後事務委任契約で対応する事項と、公正証書遺言で定める事項を分けて考えることが重要です。

生前に準備しておくことで、亡くなった後に周囲の人が困らないようにすること、そして本人自身が安心して今の生活を送れるようにすることが、この契約の大きな目的です。

⑤ 公正証書遺言と遺言執行――自分の財産を誰に、どのように引き継ぐか

自分の財産を誰に引き継ぎたいのか。どの財産をどのように処分してほしいのか。

こうした希望を実現するために検討したいのが、遺言書です。

特に、家族関係が複雑な方や、相続人以外の人に財産を引き継がせたい方にとって、遺言書は重要な備えになります。

遺言には法律で定められた方式があり、内容や作成方法によっては無効となるおそれもあります。確実性を重視する場合には、公証人が関与して作成する公正証書遺言を検討するとよいでしょう。

遺言書では、財産を引き継ぐ人や財産の配分などを、法律上認められる範囲で指定できます。

また、遺言執行者を指定しておくことで、遺言の内容を実現するための手続きを進める人をあらかじめ決めておくことができます。

例えば、75歳の女性が、預金や純金積立、不動産などを整理し、亡くなった後には甥に財産を引き継がせたいと希望している場合です。

不動産をそのまま甥に引き継がせるのではなく、売却して現金化したうえで、その代金を引き継がせたいのであれば、「清算型遺贈」を含めた遺言の内容を検討することになります。

清算型遺贈では、不動産などの財産を売却して金銭に換え、必要な費用などを精算したうえで、残った財産を受遺者に引き継がせる形が考えられます。

ただし、不動産の売却には時間がかかることがあり、売却価格が希望どおりになるとも限りません。売却や費用の精算、遺言執行者の権限などについて、遺言書の内容を慎重に設計する必要があります。

さらに、甥に財産を引き継がせる場合でも、法定相続人の有無や遺留分など、法律上確認すべき事項があります。相続税や譲渡所得税などの税務上の検討が必要となることもあります。

本人の希望を実現するには、財産の内容を把握し、必要に応じて公証人、司法書士、税理士、不動産会社などの専門家と連携することが大切です。

遺言書を作ることは、単に財産の行き先を決めるだけではありません。自分が大切にしてきたものを、誰に、どのような形で託したいのかを考えることでもあるのです。

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5.5つの制度は、どのように組み合わせればよいのでしょうか

ここまでご紹介した制度は、それぞれ役割が異なります。

見守り契約は、元気なうちから継続して相談できる関係をつくるためのもの。

委任財産管理契約は、本人が判断能力を保っている間に、契約で定めた事務を依頼するためのもの。

任意後見契約は、将来、判断能力が低下した場合に備え、必要な支援をあらかじめ決めておくためのもの。

死後事務委任契約は、亡くなった後に必要となる事務を託すためのもの。

公正証書遺言は、自分の財産を誰に、どのように引き継ぐかを定め、その実現を遺言執行者に託すためのものです。

これらを組み合わせることで、元気な今から将来、そして亡くなった後までを見据えた備えを検討できます。

ただし、全員に同じ組み合わせが必要というわけではありません。

財産の状況、家族関係、健康状態、生活への希望、支援を頼める人の有無などによって、必要な契約は異なります。

また、契約には費用がかかります。契約を結ぶこと自体が目的になってしまわないよう、何を解決するための契約なのか、どのような支援が必要なのかを十分に話し合うことが重要です。

私は、まずご本人のお話を伺い、必要な備えと優先順位を一緒に整理したうえで、具体的な制度や契約を検討していきたいと考えています。

6.認知症になっても、自分らしく暮らすために

私は、世田谷版認知症サポーターボランティア団体「オレンジハート」の副代表として、認知症に関する普及啓発活動に携わっています。また、キヌタあんしんすこやかセンターと協力し、認知症カフェの運営にも取り組んでいます。

こうした地域活動を通じて大切にしているのは、認知症についての正しい理解を広げ、認知症になっても地域の中で自分らしく暮らし続けられる社会を目指すことです。

認知症という言葉を聞くと、「何もわからなくなってしまうのではないか」「自分で決められなくなるのではないか」と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、認知症になったからといって、その人の思いや個性、これまで築いてきた人生がなくなるわけではありません。

できること、難しくなることは人によって異なります。必要な支援を受けながら、これまでの生活を続けたり、新しい楽しみを見つけたりしている方もいらっしゃいます。

だからこそ、認知症への備えは、財産管理のことだけを考えればよいわけではありません。

自分がどのような暮らしを望むのか。誰に話を聴いてほしいのか。困ったときに、どのような支援につながりたいのか。

元気なうちから、少しずつ考えておくことが大切です。

任意後見契約や遺言書などの法律上の備えも、本人の希望を尊重するための一つの方法です。

ただし、法律上の契約だけですべての問題を解決できるわけではありません。医療や介護、地域での見守り、家族や友人とのつながりなど、さまざまな支援が必要になることもあります。

私は、行政書士としての仕事と地域活動の両方を通じて、制度だけでなく、その人自身を理解することを大切にしています。

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7.親の相続が心配な40代~60代の方へ

終活や相続の悩みを抱えているのは、シニア世代ご本人だけではありません。

40代から60代の方々からも、親の認知症、財産管理、相続手続きなどについて、さまざまな不安の声が聞かれます。

例えば、次のようなお悩みです。

  • 親が高齢になり、預金や不動産の管理が心配になってきた。
  • 親が認知症になったら、銀行の手続きや不動産の売却はどうなるのだろう。
  • 親が亡くなった後、何から手をつければよいのかわからない。
  • きょうだいの間で意見が合わず、相続の話し合いが進まない。
  • 実家が空き家になった場合、売却するのか、保有するのか決められない。
  • 親の相続を経験したことをきっかけに、自分自身の終活も考え始めた。

親のことを心配していても、本人が終活の話を嫌がり、なかなか話し合えない場合があります。

そのようなときは、無理に遺言書や任意後見契約の話を進めるのではなく、まず本人が何を心配しているのかを聴くことから始めてみてはいかがでしょうか。

「財産をどうするか」という話題が、親にとっては「自分の人生を他人に決められるのではないか」という不安につながっていることもあります。

また、子ども世代がよかれと思って提案したことでも、親にとっては自分の生活や財産に干渉されているように感じられることがあります。

大切なのは、親の意思を尊重しながら、必要な情報を共有し、将来について話し合える関係をつくることです。

親の認知症や判断能力の低下が心配される場合には、早めに地域包括支援センターや医療機関などへ相談することも大切です。財産管理や相続に関する法律上の備えについては、本人の状況を踏まえて専門家に相談することをおすすめします。

親の相続は、親が亡くなった後に始まる手続きだけではありません。

親が元気な今から、本人の希望を確認し、家族としてどのように支えていくのかを考えることも、広い意味での相続対策です。

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8.私が目指しているのは、制度を説明するだけの相談ではありません

私は行政書士として、法律や制度に基づく支援を行っています。

しかし、私が目指しているのは、制度を説明し、必要な書類を作成するだけの相談ではありません。

ご本人が何に悩んでいるのか。なぜ決められないのか。何を大切にしたいのか。

その思いを丁寧に聴き、問題を整理し、必要な準備を一緒に考えていくことを大切にしています。

成年後見支援センターヒルフェの電話相談員として長年相談に携わってきた経験や、地域で認知症カフェを運営してきた経験は、私にとって大切な財産です。

相談の場では、法律や制度の知識だけでなく、相手の話を最後まで聴くこと、すぐに答えを出そうとしないこと、本人の考えを尊重することが大切だと感じています。

もちろん、私一人ですべての問題を解決できるわけではありません。

不動産の売却、税金、登記、医療や介護など、内容によっては他の専門家や公的機関との連携が必要です。

その場合にも、何を相談すればよいのかを整理し、必要な相談先につなぐことを考えます。

「それは別の窓口です」と案内されることに負担を感じる方に対しても、まずはお話を伺い、問題を整理するところから始めたいと思っています。

相談内容によっては、私の業務範囲では対応できないこともあります。その場合は、対応できる範囲を明確にお伝えし、適切な相談先を一緒に考えます。

大切なのは、すべてを一人で抱え込まなくてもよいと思っていただくことです。

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9.終活は、人生を終えるためだけの準備ではありません

終活という言葉には、「人生の終わりに向けた準備」という印象があるかもしれません。

しかし、私は、終活を人生の終わりだけのためのものだとは考えていません。

むしろ、これからの人生を安心して、自分らしく暮らしていくための準備でもあると思っています。

会社をいつまで続けるのか。

自宅で暮らし続けるために、何を準備するのか。

不動産を売却するのか、保有するのか。

将来、どのような支援を受けたいのか。

自分が亡くなった後、財産や思いを誰に託したいのか。

こうしたことを考えるのは、決して簡単ではありません。

すぐに答えが出ないこともあるでしょう。考えているうちに、気持ちが変わることもあるでしょう。

それでも、一つずつ考え、必要な情報を集め、信頼できる人に相談することで、漠然としていた不安が少しずつ整理されていくことがあります。

70歳の女性のように、仕事や不動産、将来の住まいについて、毎月少しずつ考えていくこともできます。

75歳の女性のように、自分の希望を大切にしながら、財産の引継ぎや死後の手続きを具体的に準備していくこともできます。

どのような方法がよいのかは、人によって異なります。

だからこそ、年齢や家族構成だけで一律に決めるのではなく、ご本人の希望や生活状況に応じて考えることが大切なのです。

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10.世田谷区で終活や相続に悩んでいる皆さんへ

もし今、終活について悩んでいるのであれば、最初からすべてを決める必要はありません。

遺言書を作るかどうか、任意後見契約を結ぶかどうか、財産をどのように引き継ぐか。そうしたことが決まっていなくても大丈夫です。

まずは、何が心配なのかを話してみることから始めてみませんか。

「会社をいつまで続けるべきか悩んでいる」

「不動産を売却した方がよいのか決められない」

「将来、認知症になったらどうなるのか心配」

「家族との関係が複雑で、財産のことを相談しにくい」

「亡くなった後の手続きを誰に頼めばよいのかわからない」

「親の相続が心配だが、何から始めればよいのかわからない」

そのような悩みを、どうぞ一人で抱え込まないでください。

世田谷区には、公的な相談窓口や地域包括支援センターなど、さまざまな支援の仕組みがあります。私も、行政書士として、終活や相続、遺言、任意後見契約、死後事務委任契約などについて、個別の事情に応じた相談をお受けしています。

私が大切にしているのは、皆さんが何に困っているのかを丁寧に聴き、今できることを一緒に整理することです。

相談したからといって、必ず契約を結ばなければならないわけではありません。

まずはお話を伺い、どのような備えが必要なのか、どこに相談すればよいのかを一緒に考えていきます。

寄り添い型シニアライフカウンセラー行政書士として、私は、皆さんが安心して地域社会で穏やかに生活を送り、豊かな気持ちで過ごせることを願っています。

終活は、人生の選択肢を狭めるためのものではありません。

これからの暮らしを自分らしく選び、将来への不安を少しずつ安心に変えていくためのものです。

世田谷区砧を中心に、終活や相続についてお悩みの方、親の将来が心配な40代~60代の方も、まずはお気軽にご相談ください。

あなたのお話を、じっくりお聴きするところから始めます。


寄り添い型シニアライフカウンセラー行政書士 長谷川憲司

主な相談内容

  • おひとり様の終活・シニアライフ設計
  • 見守り契約・委任財産管理契約
  • 任意後見契約
  • 死後事務委任契約
  • 公正証書遺言の作成支援・遺言執行
  • 親世代の相続対策・相続手続き
  • 認知症や将来の財産管理に関するご相談

世田谷区砧を中心に、ご本人の思いを大切にしながら、これからの暮らしと将来への備えを一緒に考えます。

※個別の相談内容によっては、弁護士、司法書士、税理士、不動産会社、医療・介護関係機関などとの連携が必要になる場合があります。対応可能な業務や契約内容、費用については、ご相談時にご説明します。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な契約や遺言の作成にあたっては、ご本人の状況に応じた個別の検討が必要です。

行政書士長谷川憲司事務所
特定行政書士 長谷川憲司
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